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運転日報のペーパーレス化を進めるには?メリットや事例を併せて解説

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運転日報のペーパーレス化を進めるには?メリットや事例を併せて解説

この記事の概要

緑ナンバーの車両を保有している運送業や物流企業、また、白ナンバーの車両を一定台数保有している事業所では、運転日報の記録が義務付けられています。
記録・管理を行う運行管理者や安全運転管理者は運転日報管理の他、さまざまな役割を担っているため、日々の作業効率を高める施策が求められており、運転日報のペーパーレス化は業務効率化の一つとして注目を集めています。
管理媒体を紙からデジタルへ切り替えることにより、コスト削減や安全対策の強化など、多角的なメリットが得られる点が大きな魅力です。
この記事では、運転日報のペーパーレス化を実現する方法と導入事例について、詳しくご紹介していきます。

■運転日報とは

Excelを活用した運転日報のデジタル化は、低コストで導入しやすく、ペーパーレス化の第一歩として取り組みやすい方法です。あらかじめテンプレートを作成し、ドライバーが毎日入力できる環境を整えるだけで、手書き作業を大幅に削減できます。さらに、Excelの計算式や条件付き書式、フィルター機能を活用すれば、走行距離や燃費の集計・分析を効率的に行うことも可能です。

■運転日報をペーパーレス化する3つの方法

運転日報をペーパーレス化する方法としては、Excelの活用、運転日報専用アプリの導入、車両管理システムの導入といった代表的な手段があります。これらの方法は、企業の規模や業務内容、そして運転日報の管理体制によって最適な選択肢が異なります。本記事では、それぞれの特徴やメリットに加え、導入時の注意点についてもわかりやすく解説します。

①Excel

Excelを活用した運転日報のデジタル化は、低コストで導入しやすく、ペーパーレス化の第一歩として取り組みやすい方法です。あらかじめテンプレートを作成し、ドライバーが毎日入力できる環境を整えるだけで、手書き作業を大幅に削減できます。さらに、Excelの計算式や条件付き書式、フィルター機能を活用すれば、走行距離や燃費の集計・分析を効率的に行うことも可能です。

メリット
  • 導入コストがほとんどかからず、中小企業でもすぐに始めやすい
  • 計算式やフィルター機能を活用でき、データの整理や分析が容易
  • 社内で自由にカスタマイズでき、業務形態に合わせた独自テンプレートを作成可能
デメリット
  • 入力ミスやフォーマット崩れが起こりやすく、管理者の確認負担が残る
  • タブレットやスマートフォンでの入力は、操作性に課題が残る場合がある
  • セキュリティ管理やデータ一元管理は、専用システムに比べて弱い

②運転日報アプリ

スマートフォンやタブレットに対応した運転日報アプリを活用すれば、ドライバーは休憩中や待機時間など、場所を問わず入力作業を行えます。入力後のデータは即座にクラウド上に保存されるため、管理者は運行記録をリアルタイムで把握でき、緊急時の対応や業務調整もスムーズになります。さらに、一部のアプリには自動集計機能が搭載されており、運行データの可視化や分析を効率的に行うことが可能です。

メリット
  • スマートフォンやタブレットで簡単に入力でき、場所を選ばず作業可能
  • データがクラウドで管理されるため、共有や確認がスピーディー
  • GPS機能や写真添付機能など、多彩なオプションを備えた製品も選択できる
デメリット
  • 有料アプリの場合、初期費用や月額料金の負担が発生する
  • システム導入時には、社内研修やドライバーへのサポート体制が必要
  • 運行エリアによっては通信環境が不安定になり、入力タイミングが制限される可能性がある

③車両管理システム

運行記録や燃費管理に加え、安全運転のためのドライバー行動分析まで統合的に管理できる車両管理システムを導入すれば、運転日報のペーパーレス化にとどまらず、企業全体の運行管理効率化や安全管理レベルの向上にもつながります。さらに、GPS機能と連携することで、車両の位置情報をリアルタイムに取得できるだけでなく、走行ルートやアイドリング時間などを自動的に記録でき、後々の分析や経費削減施策に役立ちます。

メリット
  • 運行データをリアルタイムで取得可能で、即時の業務調整や安全管理が可能
  • GPS連携で正確な運行記録を自動収集し、レポート作成を効率化できる
  • ドライバーや車両ごとのコスト・稼働状況を見える化し、経費削減に貢献する
デメリット
  • システム導入時には初期費用や月額料金が発生する
  • 社内教育や運用ルールの定着に一定の時間を要する
  • 業務規模や管理体制によっては、高機能すぎて過剰投資になる可能性もある

■手書きの運転日報の問題点

紙媒体の日報には、記録作業が煩雑になりやすいという大きなデメリットがあります。以下に挙げる問題点を解消することが、ペーパーレス化の大きな目的の一つです。

正確性に欠ける

手書きによる記入は、人によって筆跡や省略表現が異なるため、後から読み返しても意味がわかりにくい場合があります。記載漏れや誤字・誤記も発生しやすく、記録の正確性を維持することが難しいケースも少なくありません。その結果、情報の読み取りに時間を要し、正確な内容の把握が困難になることで、安全管理に影響を及ぼす可能性があります。

作成に手間がかかる

ドライバーは乗務終了後に日報を作成することが多く、疲労が蓄積している中で長時間文字を書き続けるのは負担となります。複数項目を手書きで記入する手間が生産性の低下につながり、業務効率を損なう要因となります。

データ集計に時間がかかる

手書きの日報を集計・分析するには、管理者が手作業でExcelなどに入力し直す必要があります。大量の日報を扱う場合、データ集計や分析に膨大な時間がかかるうえ、ヒューマンエラーのリスクも高まります。

物理的な保管スペースが必要

運転日報に加え、アルコールチェック記録や点呼簿なども紙で管理している場合、保管すべき書類は日々増えていきます。これらは法定期間の保管が義務付けられているため、年数が経つほど保管量がかさみ、専用スペースの確保や棚の増設、管理の手間とコストも大きくなっていきます。見た目以上に保管の負担は重くなりがちです。

必要な記録を探しにくい

紙媒体の日報は検索性に乏しく、必要な記録を探し出すまでに時間を要します。特に緊急時や報告書作成時など、迅速な情報把握が求められる場面では非効率の要因となります。

運転日報のペーパーレス化がもたらす主なメリット

運転日報のペーパーレス化は、業務効率の向上にとどまらず、ドライバーの負担軽減や情報管理の最適化にもつながります。さらに、事故リスクの低減やコスト削減といった中長期的な効果も期待できます。以下では、代表的な3つのメリットについて解説します。

管理業務の効率が向上する

運転日報をデジタル化することで、入力・集計・確認といった作業が簡素化されます。特に、紙媒体で管理していた場合と比べ、月次集計や報告書作成にかかる工数を大幅に削減できます。その結果、管理者は本来のコア業務に時間を充てられるようになり、全体の業務効率や安全管理の質が向上します。

ドライバーの負荷が軽減される

スマートフォンやタブレットに対応したデジタル運転日報であれば、時間や場所を問わず入力が可能です。休憩時間や待機時間を活用して効率的に記録できるため、乗務終了後にまとめて記入する負担を軽減できます。さらに、GPSや車両管理システムと連携できるタイプであれば、走行距離や運転時間などを自動記録でき、ドライバーの負担は一層減少します。その結果、運転への集中度も高まり、安全運転にも寄与します。

日報情報を一元管理できる

クラウド上でデータを一元管理することで、必要な記録を迅速に検索・参照できます。運転日報に加え、アルコールチェックの結果なども統合して管理できるシステムであれば、情報の分散を防ぎ、部署間での共有も円滑になります。さらに、こうした仕組みはドライバーごとの行動を可視化する基盤となり、安全運転意識の定着にもつながります。

■運転日報をペーパーレス化して業務効率化を実現した事例

以下では、実際に運転日報をペーパーレス化した企業様の事例を二点ご紹介します。

事例1: 空き時間に記録できる仕組みで、ドライバーと管理者双方の負担を軽減

ある企業では、当社のアルコールチェックシステムに付随する運転日報機能を活用しました。ドライバーはスマートフォンから休憩時間や待機時間といったスキマ時間に記録できるようになり、乗務終了後にまとめて記録する必要がなくなりました。その結果、疲労時の記録ミスが減少し、業務終了後の負担感も軽減されたという声が寄せられています。
一方、管理者にとっては、アルコールチェック記録とあわせて運転日報データを一覧で確認できる点が大きな利点となりました。これにより、記録の確認・照合作業が効率化され、紙での回収・保管・転記といった作業が不要に。記録ミスや集計漏れの防止にもつながり、管理業務の精度と効率が大幅に向上しています。

事例2: 運転日報データを活用し、経費精算業務を効率化した事例

ある企業では、当社のアルコールチェックシステムに付随する運転日報機能を活用し、ガソリン代の精算業務を効率化しました。従来は経費申請の際、手書きの日報をExcelへ転記する必要がありましたが、現在は運転日報のデータをそのまま添付書類として提出できるようになり、ドライバーの負担軽減と申請精度の向上が実現しています。
この企業では、社用車と私有車で運用方法を分け、それぞれのケースで運転日報が重要な役割を果たしています。

社用車の場合

経費申請時に給油の領収書とあわせて運転日報データを添付することで、実際に車両を業務で使用した事実を確認できる体制を構築。管理者は日報と領収書の整合性をチェックし、正確な精算処理を行っています。

私用車の場合

私有車を業務で利用した際は、日報に記録された走行距離と会社既定の料率をもとに精算額を算出。特に、プライベート利用と業務利用を区別するための根拠資料として、運転日報が活用されています。

このように、運転日報を経費精算の証憑として活用することで、業務の透明性と効率性の両立が実現しました。

■まとめ

手書きの運転日報には、記録の正確性の確保、作成や集計に要する労力、保管スペースの確保といった課題が存在します。一方、ペーパーレス化によって得られるメリットは、業務効率の向上業務効率の向上にとどまらず、ドライバーの負担軽減や情報管理の最適化、安全性の強化にも及びます。

導入にあたっては、自社の業務規模や予算、ドライバーのITリテラシーを考慮し、まずは小規模な部署やチーム単位で試験的に進めるのも有効です。その後、定期的な運用の見直しやシステムのアップデートを行い、現場の声を取り入れて改善を重ねることで、最終的には企業全体の運用効率を高めることができるでしょう。
また、「車両管理システムのような多機能までは必要ないが、運転日報専用のシステムを単独で導入するのは少しもったいない」と感じる企業も多いのではないでしょうか。その場合には、他の業務システムに附随する運転日報機能を活用するという選択肢もあります。

当社が提供するアルコールチェックシステムにも運転日報機能が備わっており、アルコールチェックとあわせて日報を記録・管理できます。限られた予算や人員リソースの中でも、無理なくペーパーレス化を進めたい企業様にとって、有効な手段の一つとなるはずです。

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